フッ素塗布は母子一緒がいい
歯科医院ではフッ素塗布という予防処置を行っています。
ところでフッ素塗布は一体どの程度効果があるのでしょうか?
フッ素塗布は万能の薬?!
最近フッ素塗布を希望されて来院される方が多いです。
ちょっと危険だなと感じたことがあります。
一般的にフッ素を塗っておけば大丈夫と信じられているようなんです。
そんな魔法の薬ではないですよ。
「フッ素コートお願いします!」
という、車ですか?!というようなことをおっしゃる方もいました(笑)
フッ素塗布の効果は?
ではフッ素塗布の効果はどのくらいあるのでしょうか?
まずデータから。
フッ素塗布の予防効果は30%くらいと言われています。
ちなみに歯磨き粉の予防効果が20-30%。
フッ化物洗口の予防効果は50-80%。
つまり、フッ素の予防効果は歯磨き粉よりも少し効果があるくらいです。
ね、魔法の薬というほどではないと思いませんか?
歯医者でフッ素塗布をすることに意味はあるのか?
歯磨き粉と同程度なら、意味ないじゃんと感じる人もいるかと思います。
ただ誤解を与えないようにコメントしておくと
上記のフッ素塗布、歯磨き粉、フッ化物洗口を組み合わせて予防することで
虫歯予防は効果が出ます。どれか単体だけではもともと足りないということです。
またフッ素を使っていれば、虫歯ができないなんて
世の中そんなに甘くありません。
セルフケアが重要
定期検診(メンテナンス)は通常3ヶ月に1回くらい。
それ以外は自分で自分の歯を守るしかありません。
つまり、セルフケアを上達することが一番の予防法です。
そもそもセルフケアができない状態で
フッ素だけ塗っても焼け石に水です。
歯医者の使い方はフッ素塗布をする場所という捉え方ではなく、
セルフケアの方法を学び、チェックに来る場所と考えてもらえたらと思います。
3歳までは母親のケアを重視しましょう
1−2歳くらいのお子さんを連れてフッ素塗布を希望される方もいます。
ですが、3歳までは「感染の窓」と言って
お母さんからの虫歯菌の感染がとても多い時期になります。
ですから、この時期はお子さんのフッ素塗布をするよりもむしろ
お母さんの予防をすることの方が簡単ですし、効果的です。
まとめ
- フッ素塗布、定期検診は母子一緒が望ましい。
- 3歳まではお母さんの予防をしないと意味がない。
- セルフケアを身につけるために、歯科医院を利用する。